2017年1月に、一人目の息子が、私たち夫婦のもとへとやってきました。ものの見方ががらりと変わり、たくさんの気付きを与えてくれます。その気付きを、みなさんと共有したいと思っています。特に、子供との接し方や考え方に悩む親御さんに読んでいただけると幸いです。

ママがお風呂に入っている時に泣き叫ぶ晃生が教えてくれた敬意。

今、ママが一人でお風呂に入っています。

息子のコウセイ君は、一人取り残されています。

しばらくして、コウセイ君は、ママがいないことに気がつきました。

キョロキョロ。

すぐに、ママはお風呂に入っているということに気がついたようです。

よちよちと歩いて行き、お風呂のドアの前に立ち、まるでゾンビのようにもたれかかり、ド
アを叩きながら泣き叫び始めました。

「さて、私はどうすべきか。」

少し考えて、コウセイ君のところに向かいました。

「コウセイ、ママは今、お風呂に入っているよ。コウセイが、ドアを叩きながら、泣いてし
まうと、ママはどう感じるか、知ってるかな?」と
質問をしました。

コウセイは、相変わらず泣いています。


「かく言う私も、わからないんだけれどね。きっと、きっとママは、気になってゆっくりお
風呂に入れないんじゃないかなぁと思うんだ。予想だけどね。」

コウセイ君は、泣き止みます。

「じゃあね、どうしたらいいと思う?ママは、どうしたら喜んでくれるかな?わかる?」

コウセイ君は、じっとドアの向こうにいる、霞んで見えないママの方を向いています。

「これもね、私はわからないけれど、きっと、お風呂に入っている30分ぐらいの間は、静
かにコウセイ君が待っていてくれたら、喜ぶんじゃないかなと思うんだ。どうかな?一緒
に、リビングで遊ぼうか?」

私は、少し間をおいて、晃生を抱き上げました。

しばらくすると、私の腕の中で、眠りました。

今まで、私の腕の中で眠ったことはなかったが、安心したのか、ただ眠かっただけなのかは
わたしにはわからないけれど、ママを喜ばせたいというわたしとコウセイ君の気持ちは同じ
だったのかもしれません。

お風呂から上がった嫁は、寝ているコウセイ君をみて、驚いていました。

「あら、寝ちゃったのね」


この人は、もしかしたら、自分がしていることが、どんな影響を周りに及ぼすのか、知らないのかもしれない、というところから、コミュニケーションをスタートさせることが、敬意をもって接する、ということだと思います。
大人同士なら、相手にわかるように話そうとしたり、前提知識は何かということを気にするけれど、赤ちゃんのことになると、自分の常識で考えてしまいます。

お風呂のドアを叩いて泣き叫ぶなんて迷惑だ、なんていうのは、日々、成長していくうちに気がつくことで、1歳の子は知りません。でも、敬意をもって対話を続ければ、理解できます。

叱ったり、なだめたりして、エネルギーを使うことなく、子供と接することは、とても楽しいことです。

👆私と一緒に、ママのお風呂上がりを待つ。